マークスの山・実証見聞~北鎌尾根編

『マークスの山』を再読していて「『マークス』に出てくる山々は実際どんな感じの山なのか?」と思い
ちょっと調べてみた。

で、『マークスの山』に出てくる山の1つが《北鎌尾根》

そんでこれが《北鎌尾根》の写真。
      
北鎌尾根

合田さんと森くんの会話から推測すると、林原の事務所に掛かっていた『北鎌尾根』の写真はこんな感じか?
ちなみに『マークスの山』単行本と文庫本では改稿されていて微妙に表現が違ってます。
(※下記参照)


《マークスの山・単行本より》
 「『北鎌尾根一九七〇年』ですか」
 「ああ。山には一人では登らへんからな。普通は数人のパーティで行く。ところで、事務所にあったその写真やが、それ、額縁に入っていたのか?」
 「そうです。大きさはこのくらい・・・・です。」(と森は手と腕で示した。)
 「四つ切だな。本物の写真か」
 「ええ。カラーの色がだいぶ褪せていました」
 「北アルプスの槍ヶ岳は、見たことあるか?」
 「いえ」
 「鋭い三角錐で、ピンと尖って天に突き出している山だ。尾根から突き出している。北鎌尾根は南北に伸びているが、その南の端にある。写真は、尾根を東西のどちらかから撮った写真だと思うが、ピンと尖った山が写真の右にあったか左にあったか、覚えているか?」
 「左だったと思います」「どこかで北アルプスの写真を探して、確認してみます」

《マークスの山・文庫本より》
 「林原も山岳会なんですか?そういえば事務所に山の写真が一枚掛かってましたけど」
 「それ、ほんとうか。どこの山だ---------」
 「北鎌尾根。一九七〇年夏、林原雄三撮影。プレートにそう書いてありました」
 「北アルプスの槍ヶ岳は見たことあるか?こういう三角錐のかたちをしていて、尾根からひときわ高く突き出している。-----ほら、この南北の稜線が北鎌尾根。地図上では、槍ヶ岳はこの尾根の南の端にある。君の見た写真の尾根に、この尖った山があったと思うんだが、尾根の右のほうにあったか、左のほうにあったか、覚えてるか?」
 「左の端だったと思います。何なら、明日また実物を確認してみます」
 「左か-----。だったら、北アルプスの表銀座縦走路にある山小屋のどこかに、林原の足跡が残っているかも知れない。一九七〇年の梅雨明けの七月、八月の表銀座----」


合田さんの「槍ヶ岳は鋭い三角錐で、ピンと尖って天に突きだしている山だ。北鎌尾根は南北に伸びているが、その南の端にある。そのピンと尖った山は、写真の左にあったか、右にあったか?」との問いに「写真の左にあった」と、森が証言していたから、林原の事務所に掛かっていた写真は、こんな感じだったのでは。

北鎌尾根


そういえば山梨県警の佐野警部が、合田さんのことを山に例えて

《単行本53P》
「同行の巨漢の刑事がひたすらでかい仙丈ヶ岳の山塊なら、こちらは北穂・槍ヶ岳間の大キレット、あるいは北鎌尾根の垂壁だ」

《文庫本・上巻 91P》
「自分が連れてきた巨漢の刑事がひたすらゆったり構えた仙丈ヶ岳の山塊なら、こちらは奥穂・槍ヶ岳間の大キレット、あるいは北鎌尾根の垂壁だ」 

と、言っていました。   合田さんって、こんな ↑ 感じなのか?



ゴールデンウィーク暇なので、こんな事やってます

次回は、お蘭が単独でお登った《涸沢小屋》の予定。
あくまで予定なので、もしかしたらコレ1回で終わる可能性あり。
行き当たりバッタリ企画なんで・・・・・(汗。
あしからず m(__)m



この《マークスの山・実証見聞~北鎌尾根・涸沢小屋・北岳編》は、ホームページからも観れます。
コチラの方が閲覧しやすいと思いますのでよかったらどうぞ。
      ↓
DAYDREAM/ウェブサイト

※写真はWikiより拝借

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No title

こんにちは。

「マークス」と「聖黒」、進んでますね〜。
前回の『マークス感想』、やっと読みました。
このところ、長時間のパソコン仕事が続いていて、液晶画面を見る気力も失せ、ちょこっとづつ読ませていただきました。f^_^;)ポリポリ

私も、(まだ決まってないけど)そろそろ地取りに向けて「マークス」から再読しなくちゃ、と思ってるんですけど、その後のパソコン記録作業を考えると、手を出す気力がイマイチ湧かない・・・i-6

で、マークス読後(中?)感想。
こうやって、森くんだけ抜粋されているのを読むと、「えっ?! 森くんって、こんなに主要人物だったの?」って気付きました。
↑今さらで、すみませんi-278
それに、チョー優秀じゃん! 合田さんが、自分と同等に評価してるし。

これは単行本の方ですね。文庫本とビミョウに違う。
私は、小説として読むには文庫本派なんですが、二次ネタは、単行本の方がツッコミどころ満載で楽しい。
森くんも、文庫本の方が、より冷静、優秀になってますよね。
単行本は、出勤拒否(?)とか、ちょっといじけた感じが子どもみたい。
きっと、森ファンのyukiさんから見たら、そんなトコがかわいいんだろうなぁ・・・。

さてさて、物語も佳境に入り、ここから北岳登頂が、森くんのハイライトですね〜i-189
続き、がんばってくださいi-199

Re: No title

うーちゃんさん、こんばんは。

『聖黒』はね~、下巻の4分の1ぐらいまで進みました。
そのかわり『マークス』が全然進んでません(汗。
まぁ『マークス・感想記』は1年ぐらいかけて書くつもりで、ぼちぼちやっていこうと思ってます。
読書感想記って、書くの意外と疲れるんです。
1回書き終えると、しばらく充電しないとやる気しない・・・・。

うーちゃんさんは、最近忙しかったんですねぇ。
そんな忙しい中、あんな長ったらしい感想記を読んで頂いて、すごく嬉しいです。ありがとーーe-420!!
あたしは、スッゴイ暇でした。
暇なのにブログの更新あまりしてない。
暇すぎるとかえってネタがなくて記事書けないんですね~。

ところで『マークス』では、森くん結構、存在感あるでしょう?
とくに単行本の森くんが、すっごく好きe-415
うーちゃんさんの言う様に途中で行方くらましたりして、イジケタ子供みたいなところが母性本能くすぐるんだわ~e-415
文庫本では、優秀にはなったけど大人な感じになっちゃった。
これは合田さんにも言えますね。
合田さんも『マークス』の文庫本では単行本よりも大人になっちゃった。
文庫本の方が、青臭くて尖ってて好きだったな。

あっ!そうそう、《東京地取り》!!
下調べ大変そう。
だって凄いいっぱいあるよっ、地取りポイント。
警視庁、検察庁は外せないポイントかな?

『マークス・感想記』長すぎて、正直煮詰まってきてるんですけど、やり始めたからには最後まで頑張ります。
こうやってコメント頂けると、凄い励みになります!!
ありがとうございました~e-420

No title

お邪魔させていただきます!マークスの文字に居ても立っても居られなかったのですが、
ようやく書き込む勇気を振り絞ります!

山についての知識がさっぱりで、北鎌尾根の下りも水沢の遭難も加納の兄貴とどこを上ったのかも、
ほぼ字ずらをなぞるだけの作業だったのですが、なるほど、お蘭はこの写真を見て、合田さんと話をされていたのですね。確かに左の方、何かとがった山がありますね。
そしてこのシーン、こんなに加筆修正があったんですね。高村先生の単行本化は別作品という話は有名ですが、
こういう風に打ち出してみるとこんなに違うんだなあと改めて感じました。いやあ、お蘭優秀だわ^^
(私は冷血の吉岡くんも大好きです)

あっ、ひとつ前の記事でおチビさんの記事を拝見させていただきました☆
朝日新聞を購読しているので、毎週月曜日は楽しみにしています。パンくいのパン、いつもおいしそうです。
季節の植物や食べ物、人生訓などあって、しかしほんのりします。記事を拝見してなんだかうれしくなってしました。

Re: No title

かなやのぶ太様、いらっしゃいませ(●^o^●)

ぜんぜん大したブログではありませんので、お気軽にお越し頂いて大丈夫ですよ~。

あたしも山の知識は全くありません。
いろいろ調べてみても、なんだか未だによく分りません。
高村薫って、小説の中に出てくる色んな知識が半端じゃないですよね。
警察内部についても警察関係者もビックリするほどスゴイ詳しいしリアルに書いてあるし、山のこともすごく詳細に書いてある。
『照柿』では、熱処理工場の描写が詳細に書かれていて驚くと同時に詳細すぎてちょっと読むのが辛かったぐらい(笑。

そして、このブログの『北鎌尾根』の写真の向かって左端にある、三角のピンと尖った山が槍ヶ岳ですね、多分。
林原の事務所に掛かってた『北鎌尾根』の写真も季節は夏だし、こんな感じだったのかな~と思います。

そうそう、『マークス』も単行本と文庫本では、かなり改稿されていますね。
ある意味、別作品になっていると言ってもいいぐらい。

あっ、それから『オチビサン』、あれあたし大好きなんですよ~。
賛同してくれる人がいて良かった~。嬉しすぎる~e-343
あのマンガ、季節を感じられますよね。
絵もキャラものんびり、ほのぼのした感じだけど、どこか皮肉れた感じと寂莫さがあって、そういう所も好き。
オチビサンも毎日オモシロ楽しく生きているようだけど、どことなく寂しそうに感じられたり。
オチビサンって小さい子供の様だけど独り暮らしっポイですよね。
ちょっと世間に対して拗ねている所があるように感じるし。
でも、日陰に咲く花を一人で毎日励まし続けたりする優しさを持ってるオチビサンe-263
毎回クスッと笑えて、そして、うるっとさせてくれますe-263e-263

あっそれから、あたしも吉岡くん好きです!!

コメント、ありがとうございました。
また、よかったら遊びに来てくださいねe-420
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プロフィール

YUKI

Author:YUKI
高村薫小説、大好き!!
『晴子情歌』で挫折し、暫く高村小説からは遠ざかっていましたが、最近やっと『太陽を曳く馬』『冷血』『晴子情歌』『新リア王』(読了順)を読了。
これでたぶん、単行本化された髙村小説すべて制覇したと思います。
合田シリーズに登場する過去の人、
森くんをこよなく愛す、おバカです。

2012.5.4 ブログ開設
2013.1.1 ウェブサイト開設

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