マークスの山(単行本版)読書感想記・6


何かを変えることのできる人間がいるとすれば
その人はきっと、大事なものを捨てることができる人だ
何も捨てることができない人には、何も変えることはできないだろう

最近、心に沁みた言葉です。

あんまり、色んな物を持ち過ぎたり、執着しすぎると、本当に大事なものが見えなくなるからね。

ということで、今年に入ってあたしは、家中の要らないものを着々と捨てていってます。


ところで最近、違う世界に行ってばかりいましたが マークスの山・読書感想記 その6 やっと書きました。

ウェブサイトにも同時にアップしたので
ブログからだと見ずらいという方は、コチラからどうぞ。
              
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マークスの山 読書感想記 その6

~10月13日 火曜日~
合田はその朝、碑文谷の捜査会議には出なかった。板橋南公園のベンチでカラスの声で目覚めたときには、午前八時前だったからだ。寝ている間に犬に小便をひっかけられたらしい臭いがした。ベンチから起き上がったとたんに見えた散歩の老人と犬に向かって「おい!」と無意味に一声どなって、合田はのっそり歩き出した。
公園のベンチで一夜を明かし、挙句の果てに犬に小便をかけられる合田さん・・・・、何やってんだか(呆)。 しかも、何の関係も無いであろう、散歩中の老人を無意味に怒鳴って・・・・。 可哀想なおじいちゃん(涙)。さぞかし怖かっただろうな。「公園に不審者がいます」とか、警察に通報されないと良いけど。刑事が不審者で通報されるなんてシャレにもなりませんぜ。

空っぽの七係の机の端に坐っている森が、こちらを見た。目で合図をよこす。合田は森の隣に腰を下ろした。森の机には、電話帳数冊と山岳雑誌、写真集などがひっそり積んであった。「当たりですよ」と森は言った。森は、ミミズの這ったような字で埋まったメモ用紙を合田の方へ滑らせた。
《字は体を表す》 とか 《書は人なり》 という言葉がありますが、というコトは、ミミズの這ったような字=森くんの性格ってことだよな(・・・・・)。 合田さんの字は確か、習字の手本の様なしっかりした楷書。合田さんはきちんとした性格で、森はミミズの這ったようなフニャフニャした性格っちゅうことやな。 そういえば合田さん、普段の姿勢も背筋真っ直ぐピンッだったな。お蘭ちゃんは猫背。 こういうところからも、ふたりの性格が分ります(ホントかよ)。 ※(《字は体を表す》の意味 ・その人が書く字は、その人の人となりや性格を表している場合が多い ・字はその人の人柄が出る)。  

「なんで《経済学部》なんです・・・・」森も囁いた。「《奴ら》は全員法学部とは限らへん。現に一人、名前は分からんが、経済学部の四十六年卒が浮かんできた。事情は、あとで話す。・・・・・その山のパーティの中にいるかどうかは分からんが、俺はいると思う。出てきたら君の得点や。報告書書いとけ」 それだけ言って、合田は立ち上がった。
個人的な事情(義理兄関連)で摑んだ、事件に関する(根来)情報を元に入手した《N大経済学部の名簿》を森くんに渡す合田さん。手柄も森くんのモノにしてくれる合田さん。ええ人や~。男前すぎる。かっこいい。やっぱり、あたしは『マークス』の頃の合田さんが一番好き!!

~10月14日 水曜日~
森はいなかった。半時間ほど前、課長室へ入る前に見たときも森の姿はなかった。トイレか、それともどこかへ行ったのかと思いながら、空っぽの机の上に目が行った。もしや山の資料や地図などを机に積んでいたら、十係に詮索されると意地汚い心配をしたためだが、机には何も出ていなかった。森はそれほど不用心な男ではない。机を空けるときには、大事なものは鍵のかかる引き出しに入れていく。
『トイレか』って、いくらなんでも半時間もトイレに籠っているわけないやろっ! 合田さんって天然入ってるわ~。

「森を見なかったか」と合田はその辺に声をかけた。誰も見ていないようだった。庶務の女性に聞くと、朝八時前にはいたという。朝出てきたものの、皮膚炎の具合でも悪くなったのだろうかと思いながら、合田は千葉のアパートへ電話をかけてみた。二回かけ直して結局、自宅の電話はかからなかった。しかたなくポケットベルを鳴らし、どこからか森が電話を入れてくるのを待ちながら、合田は自分の机に戻って、あらためて電話の受話器を取った。
気になるのね~。お蘭ちゃんのことが。捜査を外されたお蘭ちゃんのことが気になってしょうがないのね~。かわいくってしょうがないんだわ、きっと。愛だわ~ (・・お願い・・ 筆者、病気につき放っておいて下さい)。

《で、押し入った浅野病院長の豪邸で、婆さんが階段から落ちて頭打って・・・・・。その家の玄関で猫にひっかかれたあんたが、マイセンの花瓶をひっくり返して、あとでうちの署長が陳謝しに行ったってやつだ、ハッハッ》「・・・・ああ、それだ」と合田は適当に相槌を打った。
きゃ~~!! 天然雄一郎、健在! 事件被害者宅で、猫にひっかかれてマイセンの花瓶割るなんて天然すぎるぅ。 そんな天然ちゃんな合田さん、めんこすぎて鼻血もんだわ~。放っておけない危なっかしさ。加納さんが色々世話を焼きたくなるのが、よ~く分かるわん

森の電話はかかって来なかった。もう一度自宅へ電話をかけ、ポケットベルを鳴らし、部屋に残っている者に伝言を頼んでから、合田は続いて同じ階にある四課の大部屋に顔を出した。
合田さんったら、心配し過ぎ。 だけど森くんもポケベルしつこく鳴ってるんだから連絡ぐらいしてくればいいのにねぇ。合田さんの気も知らないで何処で何やってるんだか(呆)。

《木原の奥さんだけ、家に残っていたというのか・・・・・》「そうらしい。ともかく、そこで待っててくれ。すぐ戻る。・・・・・あ、そうや。高井戸の現場に、森はいたか?」《森? お蘭か? いや、見なかった》 電話を切って、合田はまたふと森の机を見た。山の資料一式抱えてどこかへ行ったのか。妙に気にかかるが、どうしようもなかった。
だから、気にし過ぎっ!ちゅうねんっっ

合田ひとりなら地下鉄を使うが、吾妻は歩くのが嫌い、地下鉄が嫌い、ケチだからタクシーも使わない、人にタクシー代を出させるのは厭わないという男だ。しかも、捜査の何日目かになってくると、定期便のように決まって《二人だけで話したい》といった目線をよこし始めるから、渋滞覚悟でお上の車にしたのだった。「もしもし亀よ、亀さんよ」と合田はやけ気味の鼻唄を唄った。
天然雄一郎、第3弾!! 鼻唄で「もしもし亀よ、亀さんよ~」って、唄いながら運転して助手席の吾妻に《うるさい》という目をよこされる合田さん。ボケてるわ~。だけど、ボケた合田さんもかわええ。めんこ過ぎる しかし、合田さんって切れ者なんだか天然なんだかよく分からん。ミステリアスな男だわ。

とはいえ、吾妻が腹に溜めているのは大した話ではない。捜査本部で論理立てた話をするのは端から非生産的だと信じている男だから、日に日に生来のお喋りが満たされない欲求不満がたまってくる。それに加えて、自分の頭に差す光明だけを信じてひとりで発酵させた論理が、そろそろ出口を求めているだけだった。しかし、合田のほかに話す相手がいないというのは、吾妻が勝手に決めたことだ。
合田さんと吾妻ペコって、仲良いですよね。 特にペコさんが合田さんに対して好意(変な意味では無く)を寄せているように感じる。よく、何気に合田さんのこと気遣ってるし。合田さんは吾妻に対して一種の尊敬の念みたいのを抱いてるみたいだし。このふたりの関係も、あたし凄く好きです。 しかし合田さん、男にモテるな。 「合田のほかに話す相手がいない」なんて思われてるなんて。ペコさんに変な下心は無いだろうけど・・・・いや、ちょっと怪しい・・・・。

合田が黙っているので、吾妻はすぐにそれを見抜いて不満げにぶつぶつ言い出した。「高井戸はホシを挙げるかも知れんが、ホシは、事件の真相解明の決め手にはならん。十中八九精神障害があるだろうから、なおさら供述は証拠能力がなくなる。ホシの送致は出来ても、それだけになってしまうのは賭けてもいい。おい、それにな・・・・、この事件は裏にもっと大きな闇がある。人の頭を二つもかち割るようなホシには縁のない次元の話に、ホシ自身が知らずに足を突っ込んでいるんだ・・・・・」
いや~、ペコさん、さすが鋭いッス。だてに東大卒業してません。まさしく東大卒のねじれた鋭い刃。この段階で、事件の真相を鋭く見抜いてますね。 この台詞からも、ペコさんの優秀さが読み取れます。あたしは七係の中で、森くんと合田さんの次にこの吾妻ポルフィーリィが好き。

昨日あたりから、無愛想・孤独・突出の三大悪癖が、また少し頭をもたげてきている。スパイだのアカだのと呼ばれるたびに、集団から足が遠のき、ひとり離れていたくなるのは、ほんとうは、今やほとんど条件反射となった反応であって大した意味はなかった。口とは裏腹になかなか敏感な吾妻は、ときどき『不定愁訴だな』とからかうが、さっき一番堪忍袋に響いたのは、寺島の口から飛んだナメクジみたいな白い唾液だった。
ほら、吾妻ペコ、合田さんのこと何気に気に掛けてるでしょ? 合田さんが何かとお蘭ちゃんのこと気に掛けてるように、吾妻ペコも合田さんのこと何かと気に掛けてるのね。皆、なんだかんだ言っても仲良し。やっぱり七係って良いわ~。

合田の足は動き続け、腹はちゃんと空腹を訴えていた。もう正午を半時間も過ぎている。合田はその足で渋谷署へ向かい、刑事課に頼んでおいた捜査資料一式のコピーと傘一本を借り出し、向かいの東急文化の地下で九〇〇円のカレーライスを食った。またふっと森のことを思い出し、千葉のアパートに虚しい電話をかけ、応答なしで諦め、JR山手線に乗り込んだ。
合田さんもカレーライスとか食べるんだ~。まぁ、この頃は33歳でまだ若いし、がっつりカレーぐらい食べるよね。夏じゃないし。やっぱり『マークス』の頃は若さがみなぎってるなぁ、合田さんも。 ところで、ストーカーの様にしつこく森くんに電話をかける合田さん。 そんなに心配なのかしらん。 うふっ、愛されてるのね、お蘭ちゃん


                 ~ マークスの山・読書感想記  次回へ続く ~


これでやっと、この感想記も3分の2が終わったといったところです。
ふぅ~、長ぇ~~。
今回は、天然&ストーカーの様にお蘭に電話しまくる合田さんと、吾妻ペコを中心に抜粋してみました。
何も考えないで、その場の成り行き任せにやってるもんで、支離滅裂だったらゴメンナサイね~。

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YUKI

Author:YUKI
高村薫小説、大好き!!
『晴子情歌』で挫折し、暫く高村小説からは遠ざかっていましたが、最近やっと『太陽を曳く馬』『冷血』『晴子情歌』『新リア王』(読了順)を読了。
これでたぶん、単行本化された髙村小説すべて制覇したと思います。
合田シリーズに登場する過去の人、
森くんをこよなく愛す、おバカです。

2012.5.4 ブログ開設
2013.1.1 ウェブサイト開設

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