『新リア王』 における合田さんの立ち位置


「新リア王」 における合田さんの登場場面を書き出してみる。

もろ、ネタバレ有りなので、見たくない方はここでUターンお願いします。


*   *   *   *   *


 ~ 単行本/新リア王 より ~


それから榮は一寸覚醒し、頭の先でじりじり鳴り続けているのが本ものの電話だと気づいたのだった。  
  ~  中略  ~   
明朝までの一晩が待てぬかと思いながら受話器を取ると、いまだ覚めやらぬ耳に飛び込んできたのは、目も覚めるような若く鋭い声だった。
《そちらは西津軽群木造町字筒木坂普門庵ですか? こちらは警視庁北沢警察署ですが、そちらは筒木坂の普門庵ですか?》
電話の声は性急に繰り返し、榮はそうだと答えた。すると、その声はさらに曰く《そちらに福澤彰之さんという方はおられますか?》
 東京の警察署が彰之に何の用だ。北沢の管内とはどの辺りだ。榮はとっさに「彰之は私の息子だがいまはおりません、いつ戻るか分かりません」と答えながら、半身を起こし、耳をすませ、スリ硝子の外の穴のような暗夜に見入った。そしてその間にも、地球の裏側から届いてくるような電話の声は《それでは彰之さんにお伝え下さい。杉田初江という女性についてお尋ねしたい件がありますので、北沢署当直の合田までご連絡下さるように、と。当職は朝まで署におります。よろしくお願いします》と続き、ぷつりと途切れた。

【 単行本/新リア王・下巻 P212~213 】

これは、1987年のことだと思われる(自信は無いので、絶対1987年だとは言い切れないんですが、たぶん1987年・・汗)。マークスの事件が1992年10月。その時の合田さんの年齢は33歳。 
ということは、1987年の合田さんの年齢は逆算すると、28歳。 
う~ん、若い。 若干28歳の若かりし頃の合田さんです。
『マークスの山』 で、1989年代の合田さんが登場しますが、それより若い合田さんです。
1987年頃の合田さんって、どんな感じだったんでしょう?
電話だけの出番なので、ここからは多くのことは分かりませんね。
でも、めちゃめちゃ事務的口調の合田さん。 まぁ、仕事ですから当たり前なんですが・・・・。
こんな、クールな感じの合田さんも魅力的ですね。
ところで合田さん、1987年は北沢警察署勤務だったのか? 
それとも、もう本庁に配属されていて、本部がある北沢署に出てきていたのか? どっちなんでしょう?

*   *   *

ああいや、そういえば初江が死んだのだったな。そうだ、少し前、昨夜彰之に伝え忘れていた東京の警察がまた電話をかけてきて、今度は電話口に出た彰之に、若い刑事は杉田初江がどこかのアパートで変死体で見つかったと告げたのだ。死因は餓死と判明したのでそちらに遺体を引き取る意思はあるか、と。
【 単行本/新リア王・下巻 P395~396 】

この再び電話をしてきた若い刑事というのが、合田さんかどうかはこの文章からだと不明。 
合田さんっぽいけど・・・・。


                              


合田さん登場場面は以上です。 (あたしが、他を見落としていなければですが)。
これだけです・・・たったのこれっぽっち(悲)。
しかも、電話のみの登場(涙)。
だけど計算してみたら、2014年現在、合田さんは55歳なんですね~。
もうすぐ、定年じゃんっ!!
合田さん、無事警察で定年迎えられるんですかねぇ。
そして、お蘭は52歳っっ!!
嫌ぁ~~~~っ! 52歳の森くんなんて想像出来んわいっ!!
森くんには永遠の30歳でいて欲しい~~。

まぁそれはともかくとして、このようにして 『 新リア王 』 から 『 太陽を曳く馬 』 へと、繋がっていくんですね~。

関連記事
                                               web拍手 by FC2

コメントの投稿

こんにちは~。

この短いシーンを擦り切れるほど目でなぞった人がどれだけいることでしょうねー。
私は、“地球の裏側から届いてくるような電話の声”っていう表現に、色々な含みを感じて、くそ~うまいなあ~って思いました。
お蘭が電話の声で登場したりしたら、どういう表現になるんでしょうね。
それと、yukiさんごカンベンの52歳のお蘭と55歳の合田との再会の短編なんかがあったら、私、むちゃくちゃ読みたいんですが。
ないでしょうが。 儚い夢です。

Re: タイトルなし

こぐまさん、こんばんは~。

そう、『新リア王』 における合田さんの登場場面って本当に少ないですよね~。
ほんのちょっとしか出てこないって聞いていたけど、マジでほんのちょっとでした。
あたしが萌えたのは、『目も覚めるような若く鋭い声』 ってとこですかね~e-415
なんかこの言葉に、若き日の合田さんの姿が目に浮かぶようでした。
「若い頃は、さぞかし青臭くて尖がっていたんだろうなぁ」 と勝手に想像してニマニマしてました。

55歳の合田さんと、52歳のお蘭。
55歳の合田さんは、『太陽を曳く馬』 とか 『冷血』 を読んでいるので何とか想像できるんですけど、52歳の森くんは、まったく想像できません。
それと、結婚してパパになった森くんも・・・・。
でも、55歳の合田さんと52歳の森くんの再開短編、読んでみた~い!!
どんな感じなんだか想像も出来ませんが。
お互い丸くなって、少しは会話とかもちゃんと出来るようになっているんでしょうか??
でも、ぎくしゃくしていないふたりの会話っていうのもなんか嫌だな~。
まぁ、まずはそんな短編、髙村センセーは出してくれないでしょうけど(涙)。

『新リア王』、すごく良かったです。
読み終わってみると、こぐまさんが、「もう一度読んでみたい」 と言っていた気持ち、すごく良く分かりました。
なんか、すごく難しかったから絶対読み落としていることもあるだろうし、もう一度読んだらまた新しい発見がありそうです。
・・・と、その前に 『太陽~』 を再読したい。
『晴子~』 → 『新リア王』 と読んだ後では、また違った視点で読めそうですから。

髙村薫ってやっぱり良い作家ですね!

コメント、ありがとうございましたe-466
非公開コメント

プロフィール

YUKI

Author:YUKI
高村薫小説、大好き!!
『晴子情歌』で挫折し、暫く高村小説からは遠ざかっていましたが、最近やっと『太陽を曳く馬』『冷血』『晴子情歌』『新リア王』(読了順)を読了。
これでたぶん、単行本化された髙村小説すべて制覇したと思います。
合田シリーズに登場する過去の人、
森くんをこよなく愛す、おバカです。

2012.5.4 ブログ開設
2013.1.1 ウェブサイト開設

カレンダー
08 | 2017/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
カテゴリ
お知らせ
カテゴリの『読書感想記』『プチ地取り』はウェブサイトからも観れます。 リンクの【DAYDREAM/yuki・ウェブサイト】から、どうぞ。  ※なお、内容はブログにアップされているモノと同一ですのでご了承ください。
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
リンク
検索フォーム
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

めーる(お気軽にどうぞ)
ご意見、苦情、なんでも受けたまわります。でも、あんまり凹むのはヤメテネ。

名前:
メール:
件名:
本文:

へーちょー